司法書士の先生方が遺言執行者として案件を受けたとき、不動産の登記や預貯金の名義変更とは別に、扱いに迷われやすい財産があります。
亡くなられた方が遺された時計、宝石、貴金属、ブランド品といった「動産」です。
動産は不動産のように固定資産税評価額のような公的な基準がなく、評価額をご自身で出されると、相続人の方から後で異議が出ることがあります。
引き渡しのときに「この価値だったと聞いていなかった」と言われたり、受領証にいくらと書くべきか迷われたりした経験のある先生もいらっしゃるのではないでしょうか。
この記事では、司法書士の遺言執行業務のなかで、第三者の動産評価書がどの場面でどう役立つかを、具体的にご紹介します。

司法書士が遺言執行者となれる法的根拠
司法書士法施行規則の第31条第1号には、「当事者その他関係人の依頼又は官公署の委嘱により、管財人、管理人その他これらに類する地位に就き、他人の事業の経営、他人の財産の管理若しくは処分を行う業務、又はこれらの業務を行う者を代理し、若しくは補助する業務」と規定されています。
平成21年3月23日付の法務省民事局の回答によって、この「管財人、管理人その他これらに類する地位」に遺言執行者が含まれることが示されました。
この回答により、司法書士が業務として遺言執行者に就任できることが、実務上も明確に整理されています。
遺言執行業務で動産評価書が役立つ4つの場面
司法書士の先生方が遺言執行業務を進められるなかで、動産の第三者評価書が具体的に役立つ場面があります。
代表的な4つを順にご紹介します。

場面1 相続人への財産目録の提示と異議の予防
遺言執行者は、就任後できるだけ早く相続人に対して相続財産の目録を交付する義務があります(民法第1011条)。
財産目録に金額を記載される際、不動産は固定資産税評価額や路線価で根拠を示せますが、時計や宝石、貴金属には公的な基準がありません。
「先生が独自に出された金額」のままだと、相続人の方から「もっと価値があるはず」「ネットで調べたら倍の値段で売られていた」といった異議が後から出やすくなります。
第三者評価書を財産目録に添付しておくことで、評価額の根拠を最初の段階で明確にでき、後の異議申立てを大きく減らすことができます。
場面2 受領証への金額記載と引き渡し時のトラブル予防
動産を相続人に引き渡す際、受領証に金額を記載するかどうか、書く場合の根拠は何か、これは多くの先生が一度は迷われるところです。
記載しないと後で「いくらで受け取った」が曖昧になり、記載してもその金額の根拠が示せないと、別の相続人や税務署から疑義を持たれかねません。
第三者評価書があれば、受領証や引き渡し記録に記載する金額について、「いつの時点の、どの第三者が、どんな方法で算定した金額か」を明示できます。
これは、引き渡し後に「保管中に価値が下がったのではないか」「もっと高価なはずだ」といったクレームを受けた際の説明資料としても機能します。
場面3 遺言と現物の不一致に直面したとき
「ロレックスは長男に、母の真珠は次女に」と遺言で指定されていても、いざ現物を確認すると、ロレックスが3本あったり、真珠が真珠ではなくイミテーションだったりするケースがあります。
複数本ある場合、相続人どうしで「どれが指定されたものか」「どれを誰が受け取るか」が争点になります。
にじや相続評価では、1点ずつの評価額と外観の特定情報(型番、シリアル番号、状態、写真)を記載した評価書を発行できますので、相続人の方々への説明資料として、また遺言の解釈を補強する根拠資料としてご活用いただけます。

また、想定外に「真贋」が問題になることもあります。
ブランド品や宝石は本物・模倣品・コピー品が混在している場合、評価書に「真贋判定の結果」を明示しておくことで、相続人どうしの不信感の発生を防ぐことができます。
場面4 相続税申告・遺産分割協議への展開
遺言執行業務の延長で、税理士の先生による相続税申告や、遺言で指定がなかった部分の遺産分割協議に進むケースもあります。
にじや相続評価の評価書は、相続税申告書の添付資料、遺産分割協議書の根拠資料、税務調査時の説明資料としてそのまま活用できる仕様で発行しています。
司法書士の先生が遺言執行段階で取得された評価書を、後続の士業の先生方にもそのままお渡しいただける形になっており、案件全体の効率化にもつながります。
逆に、評価書がないまま「先生の感覚」で財産目録の金額を出され、後から税理士の先生が再評価することになるケースは、士業全体の負担が大きくなりがちです。
最初に第三者評価を入れておくことが、結果として案件の流れをスムーズにします。
にじや相続評価の第三者動産評価サービス
にじや相続評価では、上記4つの場面に対応できる第三者動産評価サービスを提供しています。
1つ目は、現役の質屋(にじや質店)として日々の売買実績から実勢相場を把握している点です。机上の参考価格ではなく、実際に市場で動く価格をベースに評価額を算出しています。
2つ目は、X線分析装置・比重分析測定・導電率測定などの科学的データに基づく評価を行う点です。表面の刻印やブランドロゴだけに頼らず、素材そのものを数値で確認します。これにより、特に金インゴットや貴金属、宝石類の真贋判定の精度向上に役立ちます。
3つ目は、評価書が士業実務でそのまま使えるフォーマットになっている点です。評価根拠・測定条件・写真・数値データを明記しており、財産目録への添付、遺産分割協議書の根拠資料、税務署提出資料として活用いただけます。評価の対象は、金インゴット、ジュエリー、高級時計、ブランド品、貴金属貨幣、小判・大判・金貨など、相続の現場でよく問題になる動産全般です。
料金体系と申込みの流れ
料金は、着手金11,000円(税込)・1点あたり、評価加算料は評価額の1パーセントという体系です。
たとえば100万円相当の動産1点の評価では、着手金11,000円と評価加算料10,000円の合計21,000円に、評価品の返送送料(佐川急便・貴重品扱い・実費)が加わります。

返送時の補償上限は1配送あたり50万円までとなっておりますので、高額品をお預けいただく際は事前にご相談ください。
評価の結果、対象品の評価額がゼロと判断された場合でも、着手金は返金対象外となります。ただし評価加算料は発生しません。
なお、「評価対象外」「換金性なし」という事実確認結果も、財産目録の補足資料として利用できますので、無駄にはなりません。
お申込みから評価書受領までは、次の6ステップで完了します。
- 専門フォームからお申込み
- 着手金(11,000円/点)のお振込み
- 評価品のご発送(追跡番号付き配送)
- 当社にて分析・評価および評価書の作成
- 評価加算料および返送送料のお振込み
- 評価書と評価品のご返送

評価期間は、基本7営業日以内が目安です。
6点以上の複数点数案件や、お急ぎの場合は、個別にご相談ください。
全国対応・郵送受付ですので、遠方の案件や相続人の方が地方にいらっしゃるケースでも、同一基準で評価書を発行できます。
まとめ|遺言執行業務の信頼性を、第三者評価書で支える
司法書士の先生が遺言執行業務のなかで動産を扱われるとき、第三者評価書は次の場面で機能します。
- 財産目録に評価額の根拠を持たせ、相続人からの異議を予防する。
- 受領証に書く金額に説明可能な根拠を持たせる。
- 遺言と現物の不一致や真贋の問題を、客観データで整理する。
- 相続税申告や遺産分割協議へ、評価データをそのまま引き継ぐ。
先生ご自身の遺言執行業務の信頼性を、第三者の評価書という形で支えること。それが、にじや相続評価がご提供できる価値です。
動産評価書の詳細やお見積りについては、にじや相続評価の公式サイトをご覧ください。
ご不明な点はLINEからもお気軽にお問い合わせください。
投稿者プロフィール

- 鑑定歴27年の代表鑑定士
-
東京都青梅市在住
株式会社クリエイティブファクトリー 創業者&代表取締役
【保有資格】
第1級陸上無線技術士
電気主任技術者
電気通信主任技術者
「真空管と質屋をこよなく愛する青梅人」で、質屋初代で質蔵を2つも建てたことがあり、電気系に強く自分で特許出願ができるという特技を持つ。
1991年 株式会社リクルート入社
1994年 都内大手特許事務所にて特許出願を担当
1998年 個人事業主として創業し、真空管の輸入販売を開始
2000年 法人成りにより合資会社ささきに組織変更 資本金110万円
2012年 資本金1000万円に増資
2013年 株式会社クリエイティブファクトリーに組織変更
2014年 総合買取 にじや実店舗オープン
2022年 青梅街道 野上交差点そばに「にじや質店」をオープン
【好きな仕事】
ブランド品・貴金属・時計等の真贋鑑定、質屋、古物商、真空管の輸入販売、音響コンサルティング
【運営サイト】
質屋の「にじや質店」 https://nijiya-7ten.jp
「にじや質店X線ラボ」 https://nijiya-xray.jp
「にじや相続評価」 https://nijiya-souzoku.jp
真空管専門店の「ヴィンテージサウンド」 https://vintagesound.jp.jp
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